ペインクリニックでの看護師の仕事は、外来業務が基本となります。具体的な内容は受付や問診をしたり、薬剤や処置を準備したり、医師の診療介助や処置後の患者を観察したり、自宅療養などを指導したりすることです。問診では患者の痛みを正確に把握するため、痛みを感じ始めるまでの経緯、今までの治療歴や服薬状況なども含めて聞き取ります。痛みの評価はペインスケールなどを用い、総合的に判断して医師へ正確に伝えなければなりません。患者と医師の橋渡し的な役割なので、正確さが求められます。
診療においては医師の補助がほとんどですが、痛みを伴わない突発競り難聴や顔面神経麻痺、顔瞼下垂などの症状のときは、看護師が神経ブロック注射をするケースもあるでしょう。慢性疼痛のある患者は、日常生活の中に原因がある場合も高いです。自宅療養の指導では、本人だけではなくその家族にも生活指導を行うことがあります。痛みの問診から自宅療養の指導まで、患者に寄り添って痛みを理解し共感することが看護師の役割です。
患者との関わり以外では、ペインクリニックの啓発活動があります。ペインクリニックはあまり認知度が高くないため、看護師がクリニックのポスターや資料を作成して、ペインクリニックの存在を世間にアピールするのです。患者がいなければ経営は成り立ちませんが、きちんとペインクリニックにかかることで患者の痛みが緩和されるので、啓発活動もやりがいのある業務と言えるでしょう。